どうも、指1ギター管理人です。
今回は管理人も過去に所有していた、
レスポールカスタムの年代別スペックや音の
違いを解説していこうと思います。
レスポールカスタムの特徴と音の違い!
レスポールカスタムは、レスポール・スタンダードの高級ラインモデルとして販売されました。
年代を問わず普通のレスポールとの仕様上の大きな違いは、
- 高級感溢れるヘッドロゴのダイヤモンド・インレイ
- トラスロッドカバーに輝く「Les Paul CUSTOM」の文字
- 漆黒のエボニー指板
- 四角いブロックインレイ
- ゴージャスな積層バインディング
- 金メッキのゴールドハードウェアパーツ
とエボニー指板であることを除けば、ほとんどと高級感あるルックスを演出する為の装飾的な意味合いが付加されているのが分かると思います。
音の印象としては、管理人の所有していた90年代のブラックのギブソン・レスポールカスタムの印象になりますが、普通のレスポールと比べるとバリっと張りのある音で若干トレブリーなのが違いだと感じました。
また、レスポールカスタムは年代によって、音や操作性に関わる仕様が大きく違います。
次の項目からは、レスポールカスタムの年代別のスペックの違いと特徴をみていきましょう!
ギブソン・レスポールカスタム年代別の特徴!
ここからはヴィンテージ時代のギブソン・レスポールカスタムの年代別の仕様の変化と音の特徴について解説していきます。
レスポールカスタムは、おおまかに分かると、
- オールマホガニー期
- 3ハム・ピックアップ期
- リイシュー期
- パンケーキ・ボディ期
- メイプルネック期
この5つの特徴に分けることが出来ると個人的に考えています。
ギブソンや他のメーカーでも、年代毎の特徴を反映しているモデルが多いと思われますので、レスポールカスタムの年代別の違いを知っておくと、良いと思いますよ。
ではでは、早速いってみましょう。
1954年以降
レスポール・スタンダード(バースト期)より先駆けて、
1954年にレスポール・モデル(ゴールド・トップ期)の上位機種として
発売されたのが「レスポール・カスタム」です。
主なスペックとしては、
ボディ | ワンピースマホガニー |
ネック | マホガニー&エボニー指板 |
ネックジョイント角度 | 3度 |
ペグ | クルーソン501VX (パーロイド製ボタン) |
ブリッジ | チューン・オー・マティック(ABR-1) |
ピックアップ | リア-P-90 フロント-アルニコⅤ |
コントロール | 3Wayトグルスイッチ、2Volume、2Tone |
まずはレスポールと大きく違うシックなルックスが目を引くと思いますが
「ブラックビューティー」と呼ばれるエボニーカラーのフニッシュはブラックの
ラッカー塗装が施されています。
クールなブラックカラーに合わせて
黒いピックアップカバーが選択されギブソンのお家芸でもある
伝統のアーチトップ形状となっています。
ネック・ボディー共に白とブラックのコントラストが
ゴージャスな印象の積層バインディング仕様で金属パーツには
渋いゴールドパーツを採用することで
非常にメリハリのきいた精悍な佇まいを備えています。
また、指板のポジションマークは
通常のレスポールの台形のディッシュインレイでは無く
四角いブロックインレイが採用されヘッドとも共に
白蝶貝による装飾性の高いスプリット・ダイアモンド・インレイと
優美な印象を与えますね。
レスポール氏が、このモデルでブラックに拘った理由として
ライブなどのステージ上で「プレイヤーの手の動きが見やすくなる!」と
ステージ映えを考慮した様です。
更に、ギブソン社の開発者達がブラックに拘ったのは、
当時ジャズマンはタキシードスーツに身を包んでエレキギターをプレイすることが多く、
彼らにマッチするルックスとして選ばれたのでは?
との説が有力だと言われています。
ギターの操作性にも関わるフレットにも大きな特徴をもっており
「フレットレス・ワンダー」と呼ばれる
低くスリムな形状のフレットが打ち込まれています。
これは当時、人気の高かったジャズにも多用される
スライドや滑らかなフィンガリングを可能にする為と言われていますが、
その名の通りフレットレス・ギターを彷彿とさせる触り心地と言われています。
ただ、チョーキングを多用するロックギタリストには、
やや弾きにくいと感じる事が多いとも言われています。
ブリッジに関しては、ギブソン社の当時の社長であった
テッド・マッカーティ氏の開発で今では
レスポール全般にお馴染みのチューン・オー・マティックと
スタッド・ブリッジテールによる組み合わせが採用されています。
ちなみにこのタイプのブリッジはゴールドトップや
バーストに先立ってレスポール・ファミリーの中では
カスタムにいち早く採用されています。
ただ、例外としてストップ・バーテイルピースブリッジが
搭載されているモデルもある様です。
ピックアップに関しては
ウォルター・フラー氏のよって開発された
シングルコイルピックアップ「P-90」がリアに搭載され、
フロントに搭載されたのは
セス・ラバー氏がデザインした今となっては
レアなモデルとなってしまったアルニコⅤと呼ばれる
「P-480」と言うモデルです。
このP-480に関してはグレッチのディアルモンド・ピックアップの構造を参考にして
開発されたという説もある様でギブソン社の中でも
製作コストが高くつくことから、ハイクラスラインのみに
搭載されていたモデルです。
1954年製のレスポールカスタムはオールマホガニーボディーです。
この年代のカスタムは軽やかな立ち上がりで暖かいサウンドが特徴ですが、
シングルコイル特有の音抜けの良さが魅力と言われています。
また、P-480はP-90と比較すると更にファットながら
クリアで味のあるサウンドと評価される事が多い様です。
このタイプのレスポール・カスタムは1957年の途中まで
製造されることになります。
シリアルナンバーは、
1954年制なら「4 ○○○○」または「4○○○○○」
1955年製なら「5 ○○○○」または「5○○○○○」
1956年制なら「6 ○○○○」または「6○○○○○」となります。
↑1955年製のオリジナルのレスポール・カスタム試奏動画です。
メイプルトップのレスポールとは一味違ったあたたかいサウンドが印象的ですね!
1957年以降
1957年からはピックアップがゴールド・カバーの
ハムバッカー「PU-490」が何と3つ搭載された
ド派手な見た目へのモデルへと産まれ変わります。
1957年からはレスポールモデルでも、
このピックアップが搭載されることになります。
3Wayトグルスイッチによって、
- フロント
- センター&リア(フェイズアウト)
- リア
の3つから選択することが可能となっています。
2のポジションで選ぶことが出来るフェイズサウンドこそ、
このモデルの大きな音の特徴で、
位相を逆相にすることで低音域がバサッと無くなり
中高域が強調されたケロケロしたサウンドになります。
このサウンドはフェンダー・ムスタングなどでも有名なサウンドですね。
↑の動画は1960年製のオリジナル・レスポール・カスタムですが、
2のポジションの音だけが異彩を放つ非常に個性的なエレキギターだと言えますね。
音の特徴としても、レスポール特有のあたたかさを持ちながら
オールマホとは思えないほど抜けが良く所謂PAF(パフ)こと「PU-490」ピックアップの
秀逸さが良く分かりますね。
細かなな仕様変更としては1950年末期にはペグが
クルーソン501VXからグローバー102Gの通称ワッフル・バックへとなります。
その後、1961年からレスポールモデルは生産終了し
レスポールの名称は現在の「SG」に受け継がれ1963年までSGの形状をした
レスポールと言う名称のエレキギターが生産される事になります。
1968年以降
1968年からは一旦生産完了となったレスポールですが、
スタンダートと共にレスポールカスタムがギブソンのエレキのラインナップに復活します。
これまでのレスポール・カスタムとの大きな違いとして、
ボディーが1ピースのマホガニーだったのが、
1ピース・マホバックにセンター2ピースのメイプルトップを貼った
ボディーに、PU-490をリアとフロントに搭載した2ハムバッカーの仕様となっています。
また、この時期のレスポール・スタンダードは
ゴールド・トップ期の1955~56年に生産されていた
P-90搭載のチューン・オー・マティックブリッジのモデルを
リイシューしたものでした。
このことから、ハムバッカーピックアップが搭載されたエレキの音に
拘るギタリストに関しては、この年代ではカスタムを入手することが多かったと
言われています。
ネックのジョイント角度は3度から5~7度になり、
ヘッド角度も17度だったものが14度に変わってしまいます。
細かな違いとしてはパーロイド製のペグボタンは
金属製のペグに変更されます。
また、この時期のカスタムは見た目が違うだけで
レスポールスタンダードと同じと思われがちですが、
ボディーの厚みが若干足されバースト期のレスポールとも
微妙に違う仕様になっています。
↑の動画は1968年後期のレスポールカスタムのデモ映像です。
艶っぽいサウンドながらエボニー指板の影響なのか?
PU-490の解像度の高さなのか?抜群の立ち上がりとキレ良さを
併せ持つエレキギターだなと思いました。
ギブソン特有のは箱物っぽいエレキもサウンドもさすがです。
1969年製
1969年製はパッと見ると変わっていないようですが、
木工の部分に関しては大きく違います。
これまでワンピースのマホガニーネックだったものが
耐久性の高い3ピースになって、更にボリュートがつけられた事で
強度が増します。
これはネック折れの多いギブソン社のギターへの
クレーム対策だったと言う説もあるそうです。
ボディーに関してはトップが
センター2ピースメイプルだったものが
3ピースになりますね。
バックのマホガニー材は所謂「パンケーキ構造」と
2枚のマホ板の間に極薄のメイプル板を挟み込み
接着した材の構造になります。
この木工加工を施すことによって、
ボディー厚みが増したと言われています。
ネックジョイントも、
これまでのロング・テノン(ディープジョイント)から浅めの
トランジション・テノンへと変更されます。
一般的にはロング・テノンの方が
サスティーンが稼げると言われていますが、
管理人のこれまでの経験だと個体差によるところも
多いと考えます。
ロング・テノンの方が高級モデルに採用されている事が多いですが、
木工に手間がかかるコストが上乗せされているだけなのでは?
と言う声も非常に多いです。
ただ、強度的にはもちろん、ロング・テノンに軍配があがりますので、
ジョイント方式は音よりギター本体の強度に注目する方が良いのかな?
と管理人は考えています。
他にもABR-1ブリッジの載せられていた
サドルの素材がブラスからナイロンへとなっていまいます。
ヴィンテージ市場や復刻モデルを見る限りでは、
ナイロンサドルはブラスなどの金属素材のサドルへと改造される事も多く、
あまり人気では無さそうですが、
サウンドの傾向としては鋭い立ち上がりがなりを潜め良く言えば優しい
サウンドになると言われています。
最後に細かな見た目の違いとして1969のヘッドの
「Gibson」ロゴの「i」の文字の点が消えてしまいます。
この事から1968年製は点があることから
アイ・ドットロゴとも呼ばれている様です。
↑は1969フルオリジナルのカスタムをヴィンテージマーシャルに
突っ込んだデモ映像です。
1970年代のレスポールカスタム
実は70年代のヴィンテージ・レスポールとして人気が高いのは
1960年代までと言われています。
ギブソンのエレキギターもフェンダーと同様に70年代だと、
ヴィンテージ市場的な価値も価格も大きく違っているんですよ。
ここからはザックリと70年代のレスポールカスタムの
スペック変更を時系列順に解説していきます。
1970年、ピックアップカバーに「GIBSON」の刻印されます。
1970年の変更はルックス的な部分のみでしたが、
1974年にピックアップへのパテントナンバーがデカールから
刻印文字になります。
この年代以降は「刻印ナンバードPAF」と呼ばれ一般的には、
ウッディーで自然なギターの鳴りを拾う、これまでのモデルより、
ソリッドでピックアップの特色が良く出たサウンドと言う評価が
多い様に感じました。
この事から更にロックプレイヤーに好まれるエレキギターとも言えるでしょう。
バリバリのハードロッカーだった、
故ランディ・ローズ氏の愛用していたアイボリーカラー(白)の
レスポールカスタムはマホ3Pネックとパンケーキ構造ボディーな事から
恐らく1974年までのモデルと言う説が有力です。
続いて、1975年にはギター自体の鳴りに大きく関わる
木材の種類が変更されます。
3ピースマホガニーネックから
3Pメイプルネックへと変更されます。
恐らくマホガニーよりも頑丈でネック折れへの対策かと思われますが
一般的にマホガニーより質量も高く硬いメイプルへの変更でサウンド面でも、
これまでのレスポールカスタムとは大きく変わったと言われています。
元々、立ち上がりが早くシャープなサウンドと言われる事が多いカスタムですが、
更にクリアでロングサスティーンを得ることが出来る様になったと
評される事が多い様ですね!
特に、この年代のモデルは深く歪ませたエレキサウンドを好む
ハードロックプレイヤーがあえて愛用する事もあるので決して
人気が無い訳では無かったのですが、
ヴィンテージマニアの間では評価が分かれる仕様となっています。
また、メイプルネック期のカスタムは年を追う毎に
ネックシェイプも薄めの個体が多いと言われ演奏性が高いのも
人気の秘密かも知れませんね!
変わったのは木部だけでは無く、
ブリッジに関してもシャーラー製のナッシュビルタイプの
チューン・オー・マティックへと変更されます。
この変更により、より細かなオクターブピッチの調整が可能になりました。
見た目もABR-1と比較するとスッキリスリムで恐らく
ギブソン的にはアップデートだったと考えて間違い無いでしょう。
現行品でもヴィンテージのリイシューでない
限りはABR-1では無くナッシュビルタイプが採用される事がほとんどです。
他にもフレットレスワンダーからワイドフレットへと
変更されロックを演奏するには更に適した改良が加えられる事になりました。
1977年にはオプションとして
メイプルフィンガーボードも選択可能となります。
エボニー指板とは、違ったルックスとサウンドに拘るファンもいるそうですが、
かなりレアなモデルでしょう。
ザック・ワイルドの所有するカスタムも、このスペックのエレキがあるようです。
個人的にはメイプル指板のレスポールはサウンド云々の前にルックス的に
見慣れない事もあり、どうかな?とは思いますが…。
1978年にも新たなオプションとして1957年製で標準のスペックだった、3ピックアップ仕様が復活します。
同年に、パンケーキ構造のボディーバックがワンピースマホガニーへと変更されます。
70年代のレスポールカスタムは、とにかく重い印象ですが、
メイプルネックのモデルは更にヘビーなギターが多い印象で
5キロ近くの個体を見かける事も少なくは無いかも知れません。
管理人の所有していたレスポールカスタムはヴィンテージでは無いですが、
4キロ台後半でサウンド的には好みだったのですが
ステージで扱うエレキとして重いので、使う機会が減った事から手放す事になりました…。
最後に、この年代はカラーバリーションが豊富でチェリーサンバーストや
タバコサンバースト、華やかな白のアイボリー、他にはワインレッドやナチュラル、
ウォルナットなどのカラーがあった様です。
カスタムといえばブラックビューティーの黒の印象がとっても強いですが、
ワインレッドカラーとかも渋くて管理人は好きだったりします(笑)
限定生産品
1973年に1954年の最初期のレスポールカスタムモデルをリイシューが
限定1000本で再生産されます。基本的には同じ仕様ですが
ネックのジョイントはトランジション・テノンが採用されている様です。
80年代から造りの良いヴィンテージのエレキギターが注目を集める様になりますが、
メーカーの原点回帰も、そのハシリだったのかも知れないですね!
1974年にレスポールカスタム誕生20周年を記念した
20thアニバーサリーモデルを発売。15フレットに刻印された
20thアニバーサリーインレイが大きな特徴です。
1979年には更にレスポールカスタム 25/50周年記念モデルを発売されます。
このモデルはレスポールカスタム発売25周年と同時に
レスポールの産みの親の一人でもあるレスポール氏のデビュー50周年を
同時に記念して製造されました。
そもそも、豪華で装飾性も高いカスタムですが、
スラッシュド・ブロック・インレイと呼ばれるインレイや金属パーツには
ゴールドとクローム両方使ったりとかなりゴージャスな仕様となっています。
ネックには贅沢にもフレイムメイプル(3P)とウォルナット(2P)の
5ピースネックにブラスナット、
同じくハデな虎杢2Pのメイプルトップとマホガニーバックの
ボディー材が採用されています。
ピックアップにも、これまでのモデルと違い
スーパーバッカーと呼ばれる当時としては
ハイパワーなタイプが採用されていて、
コントロール系統にも3Wayトグルスイッチと2ヴォリューム、
2トーンにコイルタップスイッチが追加され
サウンドバリエーションも大きく広がっているモデルです。
レスポールカスタム現行品ラインナップ
レスポールカスタムはギブソンUSAの通常ラインナップから、2004年に無くなってしまします。
なので、ギブソンUSAのレスポールカスタムは今は中古でしか手に入りません。
ギブソン・カスタムショップのレスポールカスタム
Les Paul Custom w/ Ebony Fingerboard Gloss
主なスペックは伝統的なメイプルトップ&マホガニーバック仕様のボディを持つ、1968のレスポールカスタムを踏襲しつつも、以下のスペックに変更されています。
- ウェイトリリーフが9穴の
- ミディアム・ジャンボフレット
- ナット:コーリアン(人工大理石)
- 498R 498T
- 2ボリューム、2トーン、3ウェイトグルスイッチ ハンドワイアード
塗装に関しては艶あり(グロス)仕様の黒のエボニーカラーと白のアルパインホワイトのニトロセルロースラッカーフィニッシュです。
一時期、指板材としてエボニーやローズウッドの代用品としてリッチライトという合成材が使われた時期がありましたが、不人気だったのか?入手経路を獲得したのか?原点回帰のエボニー指板の発売です。
Les Paul Custom w/ Ebony Fingerboardは、新品で入手できる最もリーズナブルなレスポールカスタムといえるでしょう。
また、ギブソンの高級ラインのみを製造する「ギブソンカスタムショップ」では更にビンテージ要素を再現したレスポールカスタムが製造されていますので、次の項目から紹介いたします。
1957 Les Paul Custom Reissue
1957のレスポールカスタムと言えば、3ピックアップがトレードマークですが、このリイシューは2ハムバッカータイプも選択可能です。
ただし、1968モデルのレスポールカスタムとは違い、ボディがワンピースマホガニーとなっているのが大きな特徴ですね。
また、現代的な音楽にマッチした演奏性の為か、フレットに関してはヒストリック・ミディアムジャンボが採用されています。
ルックスや素材などのスペックに関しては、ビンテージのレスポールカスタムを意識しつつも、使いやすさも意識されたモデルといえるでしょう。
塗装は艶を抑えた渋いVOS、ニトロセルロースラッカーによる漆黒のブラックビューティースタイルとなっているようですね。
また、伝統的なビグスビー搭載モデルもオーダー可能です。
1968 Les Paul Custom Reissue
1968レスポールカスタムは、ボディ材がスタンダードと同様のメイプルトップ、マホガニーバックと2ハムバッカー仕様となっているのが大きな特徴です。
ロックギタリストには、最適のモデルといえるでしょう。
カラーリングに関しては、艶あり(グロス)のブラックのみとなっています。
Les Paul Axcess Custom w / Ebony Fingerboard Floyd Rose
Les Paul Axcess Custom / Floyd roseは、基本はレスポールカスタム、ブラックビューティーですが、フロイドローズを搭載したモデルです。
フロイドローズ搭載以外での、注目スペックは以下の通りです。
- 9ホール・ウエイトリリーフ・ボディ
- バックコンター加工
- ヒールレス加工ネック
- ピックアップ / フロント:490R リア:498T
- 2ボリューム、2トーン / プッシュ・プルのコイルタップスイッチ
フロイドローズによる過激なアーミングはもちろんのこと、ヒールレス加工による、プレイアビリティの高さやバックコンター加工による抱えやすさを備えながらも、レスポールカスタムの重厚なサウンドを得ることが出来る面白いモデルです。
操作性の面でも、コイルタップも可能なので多彩なサウンドを出すことが出来ますね。
また、レスポールの構造は元々、チューンオーマティック・ブリッジに最適化されているので、フロイドローズを搭載するために、構造から細かな修正を行っているとのことですよ。
フロイドローズ搭載レスポールカスタムならコレしかないですね!
また、黒以外にも虎目のメイプルトップを活かしたシースルーカラーのベンガルバーストのバージョンも販売されています。
レスポールカスタム、ギブソン以外の人気モデルは?
Epiphone Les Paul Custom
ギブソン傘下のエピフォンは、リーズナブルな価格設定が最大の魅力です。
さすがにギブソンUSAやカスタムショップのレスポールカスタムには手が出ないけど、レスポールカスタムを使ってみたいユーザーには本当にオススメですよ。
最新の2020年のエピフォン社から発売のレスポールカスタムとギブソンとの違いは以下です。
- ギブソン直径デザインのカラマズーヘッドストック
- ナットがグラフテック
- 演奏性の高い細めのスリムテーパーネックシェイプ
- クラシックスタイルなオール・マホガニーボディ
- ピックアップがビンテージライク仕様のプロバッカー2&3
カラーリングは人気の白(アルバインホワイト)と黒(エボニー)ですが、ルックス的な注目点は更にギブソンのデザインに近づいたやや大ぶりなカラマズーヘッドストックです。
エピフォン社開発のピックアップ、プロバッカーはビンテージライクなPAFハムバッカーを狙い素材にも拘ったモデルとCTS製ポットの採用で音への拘りもしっかりしたモデルですね。
廉価版と思われがちなエピフォンですが、初期のオールマホガニーボディにレスポールカスタムのトレードマークとも言える、エボニー指板で価格にしては、材は贅沢とも言えるでしょう。
レスポールカスタム愛用ギタリストまとめ
ザック・ワイルド – Les Paul Custom with EMG pickups
オジー・オズボーンやプライドアンドグローリーなどのギタリストとして活躍するギタリストである、ザック・ワイルド氏もレスポールカスタムを愛用しているギタリストです。
渦巻き模様でインパクト大のルックスを持つサークルペイント(ブルズアイ)が施されたボディに、EMGピックアップが搭載されたシグネイチャーモデルを長年仕様しています。
今となってはレスポールにEMGは、良く見ますが、当時としては、ある意味で個性的なモデルとも言えるでしょう。
管理人的にはレスポールカスタムも個性的と感じますが、まるで筋肉で力づくで弾いているかのようなワイルドなプレイスタイルにも魅力を感じますね!
ジミ・ヘンドリックス – ブラックビューティー
ストラトのイメージが強いジミ・ヘンドリック氏ですが、実はさまざまなギターを弾いている姿が未だに見られます。
上記の画像のように、1955年製のブラックビューティーと言われた頃のギブソンレスポールカスタムを抱える姿が新鮮ですね。
ハムバッカー仕様の黒のレスポールカスタムを持つ姿も確認されていますが、恐らくリイシューモデルの1968年以降に製造されてモデルでは無いでしょうか?
レスポールカスタムを抱えていても、ジミヘンサウンドは健在なのは、見事としか言いようがないですね!
エース・フレーリー / キッス
KISSのギタリスト・エース・フレーリー氏は、赤のサンバーストカラーが特徴的なレスポールカスタムを愛用しています。
さらに特徴的なのは、3ハムバッカーピックアップ仕様のモデルなんですよ。
1977年の武道館での伝説のライブでステージで、このギターを持って暴れまわったことから日本人的には、エース・フレーリー氏と言えばサンバーストの3ハムのレスポールカスタムの印象が強いですね。
また、メイプルネック仕様なので恐らく70年代のレスポールカスタムだと思われます。
白いレスポールカスタムの愛用者は?
レスポールカスタムと言えば、ブラックビューティーの異名通りに黒の印象が強いですが、白も意外と人気です。
ここでは、白のレスポールカスタムの愛用ギタリストを紹介します。
ランディ・ローズ
オジー・オズボーンやクワイエット・ライオットのギタリストとして、バリバリのハードロッカーだった、故ランディ・ローズ氏の愛用していたエレキギターはアイボリーカラー(白)のレスポールカスタムです。
ランディー・ローズ氏本人の談では、1964年製だったそうですが、実際にはマホ3Pネックとパンケーキボディの構造だった事から恐らく1974年までのモデルと言う説が有力です。
白のレスポールカスタムと言えばランディ・ローズ氏が真っ先に思い浮かぶくらいにトレードマークとなっているエレキギターですね。
スティーブ・ジョーンズ / セックス・ピストルズ
Happy birthday to Sex Pistols guitarist Steve Jones, seen here with his Gibson Les Paul Custom, Atlanta, GA, 1978. pic.twitter.com/ewQrexSFLq
— Rock of Seederman (@Seedy_Rock) September 3, 2016
伝説のパンクバンド、セックスピストルズのギタリストである、スティーブ・ジョーンズ氏は1974年製の白のレスポールカスタムを愛用していました。
高級品でも好みのステッカーを貼り付けているのに、パンク魂を感じますね。
スタッフブログ更新!
【Staff Pick!】Gibson Custom Shop Inspired by Series Steve Jones Les Paul Custom (Aged White)https://t.co/LDYUs9C3vD pic.twitter.com/GijwgJPYun
— Nico Nico-Guitars (@niconicoguitar) February 16, 2017
ギブソンカスタムショップからもスティーブ・ジョーンズ氏が実際に持っていたレスポールカスタムのクローンが作られていたりしますよ。
PATA
X JAPANのギタリスト、PATAさんもビンテージのレスポールマニアとしては、有名ですね。
1973年製・黒のレスポールカスタムは、Xがデビューした頃から使っていましたが、2008年製・白のレスポールカスタムもステージで使っていたことが上記の動画で確認できますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ギブソン・レスポールの最上位機種である、レスポールカスタムにも意外と、バラエティー豊かなモデルがあることがお分かり頂けたかと思います。
ヴィンテージギターとしての価値は60年台までは、かなり高騰していますが、70年代には70年代の良さがあると思います。
レスポールが好きで黒が好きなら、迷わず1968モデルのレスポールカスタムが良いでしょうし、個性派を目指すなら3ピックアップモデルやP-90とアルニコV(P-480)搭載のオールマホガニーモデルも良いでしょうね。
ギブソン社の中でも最高にクールなエレキギターの一つでもある、レスポールカスタムの更に詳しい情報が知りたい方は、以下の書籍もオススメですよ!
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