どうも、指1ギター管理人です。
この記事では、ギター講師である管理人がフェンダーが誇るエレキギターである、テレキャスターデラックスのスペックや音の特徴、愛用しているギタリストや現行品のおすすめモデルや、今は手に入らなくなってしまった人気機種についてまとめています。
テレキャスターデラックス好きに限らず、楽しめる記事になっていると思いますので、ご一読を。
この記事を読んで分かることは以下の目次を参考にどうぞ!
テレキャスターデラックスの特徴と歴史!
テレキャスターデラックスは、1973年に発売され1982年に生産終了したテレキャスターのバリエーションモデルです。
類似した製品にテレキャスターカスタムがありますが、それよりも更にギブソンを意識した仕様になっている印象を受ける機種と言えるでしょう。
ちなみにテレキャスターデラックスは、一部ではテレデラとも呼ばれることがあるようですよ。
余談になりますが、テレキャスターの略称としては、テレキャスとも言いますが、テレキャスターカスタムをテレカスとうこともありますね。
では、普通のテレキャスターとテレキャスターデラックスの違いを見てみましょう。
- ヘッドシェイプはストラト仕様
- 70年代フェンダー特有の3点止めネックプレート
- ネックを外さず調整可能なブレッド型トラスロッドナット
- ネック角度を手軽に調整可能なマイクロティルト構造
- バックコンター加工あり
- ボディ半分以上を覆う大型ピックガード
- ピックアップが2ハムバッカーに
- 2ボリューム、2トーンに3ウェイトグルスイッチ
- ブリッジ形状を大幅に変更
テレキャスターカスタムはまだ、テレキャスターっぽさが多く残っていましたが、
デラックスに関しては、割りと大幅にスペックチェンジされていて、
もはや普通のテレキャスターとは別モデルと言えなくもない仕様ですが、
1つ1つ変更点や特徴を解説していきますね。
テレキャスターデラックス、音の違いは2ハムバッカー?
テレキャスターデラックスの最大の特徴は2ハム仕様のピックアップです。
テレキャスサウンドのトレードマークとも言える、トレブリーなリアのシングルコイルもウッディーなトーンのフロントピックアップもフェンダー社が開発したハムバッキング・ピックアップである、ワイドレンジハムバッカーへと変更されます。
このピックアップの変更に伴いリアピックアップを埋め込ん無用に固定していた、鉄板のブリッジプレートが拝されてしまいました。
ピックアップの変更は、もちろんのことですがブリッジの変更による影響で、従来のテレキャスターとは違ったリアでも骨太なロックサウンドが得られる仕様となりました。
ただし、テレキャスターデラックスに搭載されているワイドレンジハムバッカーは、ギブソン社のPAFハムバッカーとは構造が違うので、音の傾向は微妙に違います。
ワイドレンジハムバッカーはハムバッカーの特性である、ハムノイズを低減しつつもフェンダーらしい端切れの良さを持ったピックアップです
ちなみに、ザグリ穴は70年代特有の弁当箱タイプでは無いですが、ワイドレンジハムバッカー用のサイズに掘られているので、他のタイプのピックアップに交換するのは、ザグリ穴の改造が必要ですね。
レスポール vs テレキャスターデラックス
2ハムバッカー仕様でも材の構成や全体的な構造の違いで、サウンド傾向が違うのが分かると思います。
2ハムバッカーでもクリーン・歪みともにフェンダーらしい音の特徴でもあるトレブリーさやクリアなサウンドイメージは健在ですね!
逆にレスポールはミッドの太い滑らかなサウンドの印象です。
80年代のハードロック的な歪みより、90年代以降に流行ったザラザラとした質感の歪が、グランジ系やUKロック系のサウンドと相性が良い気がします。
テレキャスターデラックスのブリッジはストラトと同じモノ?
前述の通り、2ハムバッカー仕様への変更に伴い、テレキャスの大きな特徴でもある、リアピックアップを埋め込んだ鉄板のブリッジプレートも廃止されます。
テレキャスターカスタムはフロントのみハムバッカーにしたので、リアはブリッジと共にテレキャスターの仕様ですが、テレキャスターデラックスでは、ストラトに採用されていた、ハードテイルタイプ(トレモロレス)のブリッジに変更されますが、厳密に言うとストラトキャスターよりサドル形状や弦のピッチが短く、若干の違いはあるようです。
この変更でテレキャスの象徴とも言える、3連サドルもストラト仕様の6連サドルへと変更され、より正確なオクターブピッチの調整が可能になってしまいました。
ちなみに70年代のテレキャスターデラックスには、オプションとして、シンクロナイズド・トレモロ・ブリッジを搭載も出来た事から、テレキャスなのにアーミングのできるモデルとして、ギブソン・レスポールとも差別化を狙ったモデルだったのかも知れませんね。
この時代も需要の隙間を狙って各社がしのぎを削る製品開発に、フェンダー社も頭を捻って汗を流していたことが伺い知れますね!
テレキャスターデラックス、トレモロアーム搭載モデルもある?
当時のテレキャスターデラックスには、オプションでストラトキャスターと同じシンクロナイズドトレモロユニットが搭載可能でした。
テレキャスシェイプのエレキギターでアームを使うことが出来るのは大きめメリットと言えますが、シンクロ・ブリッジ特有のタッチの軽やかさや、スプリングリヴァーブっぽい響きが加味されたストラト色も色濃くなるのが大きな特徴と言えるでしょう。
ラージヘッドシェイプ
テレキャスターデラックスには、70年代ストラトの象徴であるラージヘッドネックが、採用されています。
このラージヘッドシェイプはストラト用のネックを流用したもので、一方でテレキャスターカスタムに関してはテレキャスターネックが採用されているのも似たギターながら大きな違いであり特徴とも言えるでしょう。
2ハムバッカー仕様と相まってサウンドもルックスもよりロックなイメージが強調されています。
また、ルックス的な変化だけでなく、太いタイプのフレットが打ち込まれており若干ですが、プレイアビリティの向上にも寄与しています。
いかにも70年代フェンダーの特徴と言える部分ですね。
ボディバックにコンター加工
現行モデルやコンポーネント系のテレでは良く見るコンター加工ですが、このモデルでは裏面だけに、コンター加工が入っているのも大きな特徴と言えるでしょう。
コンター加工によって、長時間演奏する場合には、快適なフィット感を得る事が出来ますね!
テレキャスターデラックスは、ヘッドシェイプとコンター加工とブリッジなど、ストラトキャスターに少し近いモデルとも言えるでしょう。
ちなみに、ネック材はメイプルネックオンリーでしたが、ボディ材はアルダーとアッシュの両方があったようですね。
カラーリングとしては、黒、白、サンバースト、ブロンド、ナチュラル、ウォルナットなど多彩なバリエーションがありましたが、渋い色合いが多い印象です。
70年代のフェンダーは分厚いポリ塗装なので、ヴィンテージ市場で、今でも色が抜けていないモデルを良く目にします。
テレキャスターデラックス使用ギタリストまとめ
ノエル・ギャラガー / オアシス
UKロック界の大御所オアシスのギタリストであり作曲者のノエル・ギャラガー氏は様々なギターをステージで使いますが、テレキャスターデラックスを抱える姿も度々、確認されています。
恐らくフェンダークラシックシリーズの72年モデルのテレキャスターデラックスと思われますね。
UKロックのギタリストにはデラックスをメインと言わずとも愛用者が多数いる印象です。
グレアム・コクソン / ブラー
グレアム・コクソン
こちらもオアシスと並ぶUKロック界の巨匠、ブラーのギタリストであるグレアム・コクソン氏も72スタイルのテレキャスターデラックスをステージで仕様している姿が確認されています。
グレアム・コクソン氏はフェンダー社からシグネイチャーモデルも販売されていますが、こちらは一見、テレキャスターカスタム風のギターですが、フロントピックアップはワイドレンジハムバッカーでは無く、セイモア・ダンカンのSH-1ハムバッカーが搭載されいるモデルとなっていますね。
トム・ヨーク / レディオヘッド
UKロックシーンの大御所レディオヘッドのギターボーカルであるトム・ヨーク氏もテレキャスターデラックスを愛用しています。
テレデラ以外にも様々なギターをかき鳴らしながら歌うトム・ヨーク氏ですが、アップルのステッカーが貼られた、このテレデラは1972年製と言われています。
クリス・シフレット / フー・ファイターズ
オルタナティブロック要素の強いパワーポップ・バンド、フー・ファイターズのギタリストであるクリス・シフレット氏のテレキャスターデラックスは、フェンダーカスタムショップ製シグネイチャーモデルです。
フェンダー社がデザインした高出力ハムバッカーその名もクリス・シフレット・ハムバッカー(CSハムバッカー)が2機搭載されているのが最大の特徴ですね。
アレックス・カプラノス / フランツ・フェルディナンド
英国の音楽シーンでヒットを飛ばし世界的なロックバンドとなった、スコットランド出身のフランツ・フェルディナンドのフロントマンであり、ギターボーカルのアレックス・カプラノス氏はテレキャスターデラックスを愛用しています。
有名バンドのフロントマンと言うとヴィンテージを持ってそうなイメージですが「Fender Classic Series ’72 Telecaster Deluxe」を長年愛用しているとのことです。
また、フェンダー意外には、Specimenと言うイリノイ州シカゴのカスタムギターメーカー製の「Emerald Deluxe Guitar」と言うインパクトの絶大なテレキャスターデラックスタイプのギターも使っているようですね。
バディ・ガイ
ブルース・ギタリスト「バディ・ガイ」氏といえば、水玉模様のストラトキャスターがトレードマークとなっていますが、ウォルナットカラーのビンテージ・テレキャスターデラックスを持つ姿が話題になった時期がありました。
また、フェンダーカスタムショップ製の水玉のテレキャスターデラックス風のギターを持つ姿も確認されています
John 5
元マリリンマンソンのサポートギタリストとして、名を馳せたギタリストであるJohn 5氏は根っからのテレキャスフリークです。
スクワイヤーやフェンダーカスタムショップからシグネイチャーモデルはテレキャスターデラックスでは無いですが、参考画像にあるような3ハムバッカーのド派手なテレキャスターデラックスも発売されていました。
注目のスペックとしては、
- フェンダー社開発のハイパワーなEnforcer™ ワイドレンジハムバッカー
- シンクロナイズド・トレモロブリッジ搭載
- ミディアムジャンボの22フレット仕様
- 鏡面仕上げのピカピカの大型ピックガード
- 高級感ボディ両面のバインディング
となっていて、見た目でも、演奏性の面でも非常に個性的な仕様となっていますね。
John 5のトリッキーながら、ハイクオリティーな超絶技巧を支える個性派ギターと言う印象を受けまました。
フェンダー テレキャスターデラックスの現行モデル!
Fender USA AMERICAN PROFESSIONAL TELECASTER DELUXE
フェンダーUSAの現行ラインナップ「Fender USA AMERICAN PROFESSIONAL TELECASTER DELUXE」は70年代のテレキャスターデラックスの仕様と引き継ぎつつもモダンなスペックが盛り込まれたモデルです。
ネックに関しては演奏性を重視したディープCシェイプのメイプルネックと4点止めネックプレートは共通仕様なのですが、カラーリング毎にボディと指板の木材が以下のように決められています。
- メイプル指板&アッシュボディ:ナチュラル
- メイプル指板&アルダーボディ:ブラック
- ローズウッド指板&アルダーボディ:3トーンサンバースト、キャンディー・アップル・レッド、薄い水色のようなカラーのソニック・グレイ
- 22フレット仕様
- 高く細いナロートール・フレット
- 指板ラディアスも演奏性重視の9.5R
- 新設計の6連サドル
- ハイパス・コンデンサ搭載回路
- 新設計のショウバッカー・ピックアップを2機搭載
ナロートール・フレットはミディアム・ジャンボよりも、スリムながら高さのあるのでチョーキングやヴィブラートなどの奏法の演奏性が高められています。
ネックは演奏性を高めただけでは無く、裏側は手触りの良いサテン仕上げと弾きやすさに拘った仕様となっていますね。
ただし、塗装に関しては、ネック裏以外はウレタン塗装です。
サウンドの心臓部とも言えるピックアップに関しては、フェンダーのチーフエンジニアであるティム・ショウ氏がデザインしたショウバッカー・ピックアップ(ハムバッカー)が搭載されていて、素材にフェンダー社の独自配合のアルニコ・マグネットが採用されているのが大きな特徴ですね。
また、ハムバッカーということもありボリュームを絞ってもシャキっとハイ落ちしないハイパスコンデンサーが搭載された回路が搭載されているのも今風のフェンダーと言えるでしょう。
↑はアルダーボディ&メイプル指板のプロ・テレキャスター・デラックスの試奏動画です。
管理人的には、アルダー&ローズとアッシュ&メイプルだけで無く、アルダー&メイプルのボディと指板の組み合わせがチョイス出来るのもポイントが高いですね。
演奏を動画を見た印象ですが、ヴィンテージっぽいワイドレンジハムバッカーより太くまろやかな出音だなと言う印象ですが、ピッキングのニュアンスはしっかりと拾ってくれそうなセンシティブなサウンドが特徴かな?と感想を持ちました。
SQUIER(スクワイア/スクワイヤー) テレキャスターデラックスが激安価格でお買い得!
SQUIER CLASSIC VIBE ’70S TELECASTER® DELUXE
スクワイヤーのClassic Vibe ‘70s Telecaster Deluxeは、その名の通り70年代のクラシックなテレキャスターデラックスを再現したモデルです。
しかも、テレキャスターデラックスの個性とも言える、ワイドレンジハムバッカー・ピックアップ含め全ての面でデザインにはフェンダー社が関わっている製品です。
ただし、オリジナルのテレキャスターデラックスとの違いとしては、
- 演奏性の高い9.5Rラジアス指板
- スリムで高めのフレット
- 細めのCシェイプネック
- ブレット型トラスロッドナットだが4点止めネックプレート
- ボディ材がポプラ
となっている所ですね。
主にネック回りで、演奏性に関わる部分は弾きやすさ重視の初心者にも、優しい設計となっています。
また、ボディ材の変更によるコストパフォーマンスの向上で驚異の激安価格を実現しているのが大きな特徴のモデルとなっていますね。
中級者以上のプレイヤーだとセカンドギターとして、または配線やピックアップ交換を前提とした改造ベースとしても良いかも知れませんね。
テレキャスターデラックス、中古で今でも人気のモデルはコレ!
FENDER MEXICO / Classic Player Telecaster Deluxe Black Dove
フェンダー社がメキシコ工場で生産しているメキシコ製には面白い仕様のエレキギター製品が多く、生産完了した製品が未だに人気が高かったりします。
ここで、紹介する「Fender Mexico / Classic Player Telecaster Deluxe Black Dove」も中古市場では人気のオススメモデルと言えるでしょう。
Black Doveには、テレキャスターデラックスのシンボルでもある、2つのハムバッカーの代わりにP-90のような「Black Dove」というシングルコイル・ピックアップが搭載されているのが大きな特徴です。
普通のテレキャスターデラックスとスペック上の違いはあまりないですが、材はアルダーボディとメイプルネックです。
ピックアップ以外に大きく違うのは、ネックプレートが3点止めでは無く、4点止めな所とミディアムジャンボ・フレット仕様というくらいですね。
Fender Mexico Classic Player Telecaster Thinline Deluxe
更にもうひとつ、テレキャスターデラックスの名前を関するモデルを紹介します。
こちらも、Black Doveと同じくメキシコ工場製造の「Classic Player Telecaster Thinline Deluxe」です。
アッシュのFホールボディとワンピースメイプルネックとワイドレンジハムバッカー2機搭載とテレキャスターシンラインの通常モデルと似た仕様となっています。
ただし、テレキャスターシンラインデラックスは、大型のピックガードや2ボリューム、2トーンと3ウェイ・トグルスイッチのコントロール系がテレキャスターデラックスと同じ仕様となっているのが大きな特徴ですね。
また、マホガニーボディにP-90ピックアップが搭載されている「Modern Player Telecaster Thinline Deluxe」というモデルもテレキャスターデラックスシリーズの中古としては、人気が高いモデルですよ。
(記事の続きは工事中です。続きが気になる方はブックマークなどして頂ければ嬉しいです)
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