" テレギブの音?ジェフ・ベックの改造ギターの特徴とは?

テレギブ

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JEFFBECKテレギブ
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どうも、指1ギター管理人です。

フェンダーテレキャスターにギブソン社の「PAF」ハムバッカーピックアップを搭載したエレキギター「テレギブ」の特徴や音について解説します。

まさにフェンダーとギブソンと融合という夢のようなギターですが、その垣根を取っ払ったのは、意外なことにピックアップ界の巨匠である「セイモア・ダンカン」氏なんですよ。

ではでは、早速いってみましょう。

この記事を読んで分かることは以下の目次を参考にどうぞ!



テレギブとはジェフ・ベックの改造ギターだった?

テレギブとは、フェンダー社のテレキャスターに
ギブソン製のPAFハムバッカーを2機搭載した改造ギターのこと
です。

フェンダー社から製品化されたモデルでは無いですが、
全世界的に人気の高いテレキャスターですね。

このテレギブが世界中の注目を集めた理由は、
孤高の天才ギタリスト「ジェフ・ベック」氏の愛用が
大きいと言えるでしょう。

ジェフ・ベック氏の手元にテレギブを届けたのは、
何とピックアップの老舗ブランドの創業者「セイモア・ダンカン」氏でした。

セイモア・ダンカン氏は元々、フェンダーのイギリス支社で
修理や改造などの業務に従事していました。

セイモア・ダンカン氏はジェフ・ベック氏の大ファンだったのですが、
なんと1974年にロンドンで「ブロウ・バイ・ブロウ」のレコーディングに
訪れたジェフ・ベック氏に自身の改造テレキャスター「テレギブ」を
プレゼントしたんです。

テレギブ、ジェフベックの2ハム・テレキャスターの真実!

 

テレギブの改造点は以下の通り、

 

  • 2ハムバッカー仕様に
  • ピックアップはリワインド
  • ピックアップカバーを外す
  • ブリッジを切断
  • 指板をメイプル貼り直し
  • ワイドフレットに打ち直し
  • ピックガードを作り直し

 

テレギブの元となったテレキャスターは、
故障したフェンダー社の1959年製でアッシュボディだったと
言われていますね。

ただし、ネックは62年製とも言われている
スラブ貼りローズウッド指板のメイプルネックでした。

セイモア・ダンカン氏は、このローズウッド指板を剥がし、
再度メイプル指板を貼り付けます。

指板の張替えと共に、フレットにはギブソンの
幅広形状のワイドフレットに打ち替えていますね。

更に、ギブソン製のハムバッカー・ピックアップ「PAF」を
2機搭載してしまうんですよ。

テレキャスターのフロントはザグリを入れれば
ハムバッカーに変更出来ますが、ブリッジの形状的にリアには
テレキャスター専用のシングルコイルしか搭載出来ません。

なので、鉄板のブリッジを切断するという
大胆な改造を施しています。

テレキャスターのリアの音はピックアップだけでは無く、
ブリッジの形状が音に与える影響が非常に大きいので、この改造が
サウンドに与える影響は本当に大きいと言えるでしょう。

細かなパーツに関しては、サドルが50年代の
ブラス製サドルなのですが、テレキャスターの名手
ロイ・ブキャナンから入手したとも言われています。

ちなみに、このハムバッカー・ピックアップは1962年製の
ギブソン・フライングVに搭載されていたPAFハムバッカーだったと
言われていますが、ピックアップとエスカッションの両方が
移植されています。

このフライングVの所有者は、2016年に故人となった
白人ブルースギタリストのロニー・マックでした。

ただし、このハムバッカーピックアップは断線して
音が出ない状態だったそうで、セイモア・ダンカン氏によって
巻き直されて修復されています。

元々はカバードタイプだったそうですが、
修理後にはカバーは外されフロントはゼブラボビンで、
ヴィンテージテイスト溢れるの低出力に、

リアはダブルクリームのボビンカラーで、
パワフルで高出力になるように調整されたと言われていますが、

このピックアップが元となってセイモア・ダンカンから
売りに出されたのが、「SH-2 jazzs」と「SH-4 JB」という
ロングセラーモデルというのは有名な話ですね。

ちなみにJBはジェフ・ベックの略ですね。

また、ボリュームやトーンのポットやコントロールプレートや
ノブも50年代のテレキャスターのパーツが流用されているとの事で
改造ギターとは言え、ほぼヴィンーテージギターと言えますね!

ピックガードに関しては、入手した時にはすでに
紛失していたようで、これはセイモア・ダンカン氏が自ら
ブラックガードを手作りしたと言われています。

ジェフ・ベック氏は、このテレギブを凄く気に入ったようで、
フリーウェイ・ジャムや悲しみの恋人達の曲をこのギターで
レコーディングしました。

特にテレギブの音の代名詞とも言われる「悲しみの恋人達」は
必聴の名曲ですね。

テレギブを貰ったジェフ・ベック氏はセイモア・ダンカン氏に、
テレギブの代わりに所有のビンテージ・エスクワイヤをプレゼントして
結局は交換という形になったと言われています。

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↑の動画ではジェフ・ベック氏自身がテレギブを語っています。

渋すぎる見た目と、圧巻のギター部屋ですね!

テレギブと交換したエスクワイヤに未練タラタラなジェフ・ベック氏の
ギターに対する愛情も面白いw



テレギブの音と特徴!

 

テレギブの音の特徴は、ジェフ・ベック氏、いわく
テレキャスターとレスポールの良いとこ取りの音色とのこと。

音に影響を与える部分としては以下の通り、

 

  • アッシュボディ
  • 張りメイプル指板
  • 3連サドル
  • 2ハムバッカー

 

ギブソンのレスポールとの最も大きな違いは、
木材の種類や構造とブリッジ&サドルの形状となりますね。

 

上記の動画を見る限り、本来のテレキャスターには
無い甘い音色が出せるようになっていますね。

↑はエピフォンのレスポールとフェンダーメキシコの
2Hテレキャスターの比較動画です。

テレギブとは少し趣旨が違いますが、音の傾向の違いを
知るには良いでしょう。

管理人的にはテレキャスターの方が若干、クリアで
クッキリした音像に感じました。

ハムバッカー搭載のテレキャスターは
レスポールほどの図太さは無いですが、太いながらも
歯切れの良さを残しているのが本当に面白いですね。

テレキャスの高域が苦手だけど、レスポールほど音が太いのは
好きじゃないと感じているユーザーには良い選択肢になりそうな、
絶妙な違いがありますね。

エレキギターはピックアップの違いだけで
音が決まると言う意見もありますが、木材の種類や材の形状や
厚みなども大きく影響を与えているのでしょう。



テレギブ 中古でも未だに人気のモデル

テレギブタイプのエレキギターを現行品として
ラインナップしているギターメーカーは、本家フェンダー含め
ありませんでした。

ただし、スポット的に販売されていたこともあり、
中古市場に放出されると、あっと言う間に売れてしまう
人気モデルとも言えるでしょう。

ここでは、中古で未だに人気のテレギブタイプの
エレキギターを紹介します。

Fender Japan  TL52 HH

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フェンダージャパンの50年代のテレキャスターをベースにテレギブ風に、
仕上げられたギターです。

ただし、通常ラインナップでは無く、
某楽器店との企画モデルでオーダー品として短期間だけ
発売されていた非常にレアなモデルですね。

日本製とは言え、フェンダーロゴのついた「テレギブ」なので、
ファンなら喉から手が出るほど欲しいエレキギターとも言えるでしょう。

また、ジャパンヴィンテージとも言われる80年代の、
現在ではハイエンド系も製造するメーカーのフジゲンが製造した、
個体もチラホラ出ていますね。

フェンダー社のテレギブが欲しいなら、
ジャパンかカスタムショップ製のマスタービルダーものをオーダーするか?
改造するしか無さそうです。。。

Edwards E-TE-115 テレギブモデル

Edwards E-TE-115
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ESP傘下のEDWARDSからもテレギブタイプのギターが発売されていました。

その名も「EDWARDS E-TE-115M/RE レリック JB 」です。

しかも、ただのテレギブでは無く、トップのみとは言え
ラッカー塗装でレリック加工済みという渋いルックスのモデルですね。

ただし、ピックアップに関しては、リア・フロントともにゼブラボビンで、
セイモア・ダンカン製のハムバッカー、SH-2NとSH-4が搭載されていたと言われています。

発売当初の実売価格は10~12万円程度だったと思われますが、
今ではオークションサイトや中古でしか手に入らないテレギブタイプのエレキギターです。

2ハムバッカーのテレキャスターというだけでは無く、
レリック加工のテレギブが手に入るならコスパとしては悪くないモデルですね。

Bacchus BTL HH Tele-gib

ikebe-revole_bacchus-btl-hh

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コスパの良い製品を作り続ける、日本メーカーバッカスからも
リミテッドモデルとして、テレギブタイプのエレキギターは販売されていましたよ。

このテレギブ・モデルはフィリピン工場生産のグローバルシリーズという
ラインで実売価格は5万円台と購入しやすいお手頃の値段設定でした。

ただし、アッシュボディ、ワンピースメイプルネックを使い
本格的な50年代のテレキャスースペックとなっていますね。

フェンダーに拘らずに、2ハムバッカーのテレキャスターが欲しいなら、
狙い目のモデルかも知れないですよ。

また、バッカスの上位メーカーとも言えるハイエンドギターブランド、
momose(モモセ)からもリミテッドモデルとして少数が制作されていました。
こちらの、搭載ピックアップはSeymour Duncanのハムバッカー、
SH-1n59(フロント)とSH-4 JB(リア)のコンビネーションとなっています。
中古でも、ほとんど見ない上に価格も安くはないので、
質の高いテレギブが欲しい人は探してみても良いかも知れないですね。
※追記:momoseでは、MTL2-JBというテレギブモデルを現在も
受注生産のみで販売を続けているようでした。
管理人が確認した時は20万円前後の価格でしたが、
受注生産なので、オーダーの際には色々と注文もつけれるかもですね。
⇒注文はこちらから

テレギブを超えた?ギブソンのようなテレキャスター「Troublemaker Tele」

フェンダー社のレアな限定モデルであるパラレルユニバースシリーズから、これって完全にレスポールでしょ?って見た目のテレキャスターが発売されました。

メイプルトップのマホバックにチューンオーマティックブリッジと2ハムバッカーでコントロール系統も2ボリューム・2トーンと3ウェイトグルスイッチで位置までレスポールを彷彿とさせるモデルというかパロディ?って印象を受けてしまいました。

動画のアイスティーバーストカラーは本当にレスポールみたいですね。

トラブルメイカーの名前のように、ギブソン社から訴訟されてしまいトラブルを引き起こすきっかけになるかも…?(笑)

テレギブ 自作(DIY)や改造に役立つパーツ類!

テレギブ・ピックアップ:Seymour Duncan 35th  JB/Jazz Set

テレギブの製作者である、セイモア・ダンカン氏のハンドメイドブランド、
Seymour Duncan カスタムショップから、完全受注生産のスペシャルなピックアップが
リリースされました。

その名も「Seymour Duncan 35th Anniversary CUSTOM SHOP JB/Jazz Concept Set」です。

素材にはジャズにアルニコ5、JBにはアルニコ2マグネットを使い、
完全再現モデルとして細かな部分にも徹底的に拘ったモデルとなっていますね。

完全なテレギブを改造して自作してみたい人には、
良さげなハムバッカー・ピックアップと言えるでしょう。

動画を見る限り、ピックアップ自体も魅力的ですが、
チューンオーマティック・ブリッジ仕様のテレキャスターも非常に面白いですね。

テレギブのブリッジ

テレギブのブリッジは前述の通り、自作で作ろうと思うと金属を切断しないといけないので非常に難易度が上がります。

リアにエスカッション・マウントでハムバッカーを搭載出来るサイズに加工されたブリッジが販売されています。

具体的には、オールパーツから、「JB TELE BRIDGE」という製品名で販売されているようですが、需要が少ないのか?大手ショップなどでは、あまり見かけなかったですね。。。

他にもウィルキンソン製のカットオフ・テレキャスター・ブリッジという製品も国内では、あまり見かけないですが、販売されていますね。

 

(工事中、続きが読みたい方はブクマなどして頂けると嬉しいです。他にも知りたい事や、もっと詳しい情報を知っている方がいましたらコメント欄または、お問い合わせにてお知らせ頂けると更に嬉しいです。)

 

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