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どうも、指1ギター管理人です。
今回はギブソン社のレスポール・クラシックについて
解説してみようと思います。
レスポール・クラシックは伝統的なスタンダードの系譜では
あるのですが、現行品のスタンダードやトラディショナルとは
同じレスポールでも若干、違ったモデルです。
また、年代毎にも微妙にスペックに違いがあるので、
その移り変わりや歴史や派生モデルとも言える、
レスポール・クラシックファミリーをに徹底比較しています。
特にヤフオクやメルカリなど個人で中古を購入する場合にも
注意が必要なシリアルナンバーの見方など、レスポール・クラシックに
興味がある方から購入を真剣に検討している方までに
役に立ちそうな情報をまとめていますので是非とも読み進めて下さいね。
では、早速いってみましょう!
ギブソン・レスポール・クラシックの音、1960モデルの特徴とは?
ギブソンから販売されているレスポール・クラシックとは、
ビンテージ・レスポールのバースト期の「スリムテーパーネック」と
呼ばれる厚みの薄く細い握りの演奏性が高いとされている、
ネックシェイプを採用しだした1960年製を再現したモデルです。
ピックアップに関してはオープンタイプで見た目的にも
サウンド的にもロックな印象を持つハイパワーなタイプが選択されていて、
特にハードロッカーやメタラーに高い人気を博していたと言われています。
また、ギブソンにしては手に入れやすい価格帯であった事も
人気のポイントで、これはボティトップには虎杢の出ていない
プレーン・メイプルを採用したことが安い理由だったようですね。
レスポール・クラシックはギブソンが原点回帰をはじめた
1990年に販売が開始され2012年に製造が終了されましたが、
再度、2014年からもギブソンUSAのレギュラーラインナップとして
復活していて、現行品として今でも細かなスペックチェンジを
続けながらも販売されています。
USAとは一線を画する、高級な生産ラインである
ギブソンカスタムショップの復刻版シリーズのヒストリック・コレクションが
始動したのが1993年ということもあり、
特に90年代のレスポール クラシックは、ただのリイシューでは無く
ヒスコレ並みに細部に拘った仕様と良材が使われていて、
中古市場ではビンテージほどではないですが、高い評価を一部から
受けています。
では、ここから最新モデルであるレスポール クラシック 2019から
年をさかのぼって仕様の変化を見ていきましょう!
ギブソン レスポールクラシック、現行モデル年代別の違い!
Gibson Les Paul Classic 2019
最新モデルである、レスポール クラシック2019年モデルの
スペックは、
ネック材 | マホガニー |
ネックシェイプ | スリムテーパー |
指板材 | ローズウッド |
指板R | 12R |
ナット材 | テクトイド(グラファイト) |
ナット幅 | 43.05mm |
フレット数 | 22 |
フレット | LOW クライオ処理 |
ポジションマーク | ディッシュインレイ(アクリル素材) |
ボディ材 | メイプルトップ&マホガニーバック(アーチトップ) |
トップグレード | プレーンメイプル |
ウエイトリリーフ | 9ホール(トラディショナル・ウエイト・リリーフ) |
ピックアップ | バーストバッカー61R 61T(オープンゼブラ) |
コントロール | 2V2T 3Wayトグルツイッチ(コイルタップ、フェイズ切り替え可) |
ハードウェア | ニッケルメッキ |
ペグ | グローバー ロトマティックタイプ(キドニー型ボタン) |
ブリッジ | ABR-1 チューンオーマティック&アルミ製ストップバーテイルピース |
ノブ | ゴールドトップハットにシルバーリフレクター |
塗装 | ニトロセルロースラッカー(艶あり) |
上記の通り伝統的な1960レスポールのスペックですが、
別名スイス・チーズとも呼ばれる9つの穴の
トラディショナル・ウエイト・リリーフ、オープンゼブラの
ピックアップが採用されています。
また、多彩な音色が出せる様に、ヴォリュームには、
プッシュ/プルスイッチによる各ピックアップのコイルタップ、
トーンにはフェイズ切り替えが同様にコントロール可能に
なっています。
レスポール クラシック 2019は、
基本的な部分はビンテージを踏襲しつつ、
ほんの少しモダンな要素も取り入れた1960年スタイルの
レスポールと言えるでしょう。
カラーリングはハニーバースト、ゴールドトップ、
エボニー、ヘリテージチェリーサンバーストが
ラインナップされています。
↑ギブソン レスポール クラシック 2019の演奏動画です。
レスポール&マーシャルのギンギンのサウンドからコイルタップ、
ミックスのフェイズサウンドまで幅広い音作りが可能ですね。
Gibson Les Paul Classic 2018
レスポール クラシック2018年モデルの最も大きな特徴は
パッと見て分かる通りP-90ピックが搭載されている事ですが、
実はノンウエイトリリーフの完全ソリッドボディと
なっている事も大きいですね。
また、フレットがクライオ処理をしたミディアムサイズ、
精悍なルックスを彩るピックガード・スイッチノブ・スピードノブは
黒で統一されています。
カラーに関してはP-90ピックアップ搭載レスポールでは、
定番のゴールドトップ、レスポール・カスタムを思わせるような
漆黒のエボニー、爽やかな印象のペルハムブルーの3色から選択可能です。
P-90ピックアップ搭載ということ以外でも
1960年レスポールのスペックからは主にルックス面で違いを
出したクラシックの中でもやや異彩を放つ機種と言えるかも知れませんね。
↑P-90ピックアップ搭載のレスポール クラシック2018の演奏動画です。
歯切れの良さを持ちながらも図太いミドルが印象的ですね。
Gibson Les Paul Classic 2017T
レスポール クラシック2017Tは2019年モデルに近いスペックですが、
違いはロック式ペグとモダンな要素を持ちながらもナイロンナットと言う
トラッドな素材も採用されている事です。
ピックアップはオープンゼブラの57クラシックをフロントに若干、
出力アップした57クラシックプラスがリアに搭載されています。
コントロールは2V2T3Wayトグルスイッチの潔い仕様でノブに
ゴールドのバレル型、いわゆるスピードノブが採用されています。
Gibson Les Paul Classic Plain Top 2016
レスポール クラシック 2016年モデルは
Gibson Les Paul Classic Plain Top 2016と言う名称で
販売されていた様です。
基本スペックは2017Tと同様ですが、ハードウェアパーツは
クロームメッキで、なぜかペグにヴィンテージ色の強い、
1コブのクルーソン デラックス タイプが採用されています。
カラーは管理人が確認した限りでは、アイスティーバースト、
ヘリテージチェリー・サンバースト、ゴールドトップ、
ハニーバーストがありましたが。
Gibson Les Paul Classic 2015
レスポール クラシック 2015年モデルは他の年代とは
大きく仕様が異なります。
まず、目を引くのがヘッドストックに書かれた「Les Paul 100」の
ロゴですが、これはレスポールの生みの親である
ギタリスト・レスポール氏の生誕100周年を祝った記念モデルとしての証です。
ヘッド裏には地味にレスポール氏のホログラムステッカーも貼られています。
ボディトップにBBグレードのフィギュアド・メイプルが貼られていて、
ナット幅が広く1.795インチ(約45.5mm)となっています。
他にはギブソン開発のペグをモーターで駆動する
自動チューニングシステム「G-Force」とクライオ処理された
真鍮製のアジャスタブル・ゼロフレットナット、チタンサドルが
搭載されているのが大きな特徴です。
ピックアップにはフロントに57クラシック、
リアに57スーパーが搭載されていますが、57クラシック系は
ヴィンテージ風味で図太いサウンドに定評のあるピックアップですね。
コントロール系統は
個性的で2V1T1ミニトグルスイッチでボリュームポットは
プッシュ/プルのコイルタップが可能でミニスイッチには
9V電池で駆動する15dbブースト可能なブースターのオン/オフに
なっています。
ちなみに9V電池はバックプレートについたバッテリーボックスに
収納可能となっています。
また、ピックガードの固定にネジを使わずに
エスカッションに引っ掛けるような形で固定するタイプに
なっています。
この事により脱着が楽で、ボディにネジ穴を空ける必要が
なくなりますが、このパーツの単体売りは、まだしていない様ですね。
レスポールクラシック2015はピックガードを外すことが
気軽に出来るので、ピックガードなしが標準スペックと思っている人も
いるようです。
ハードウェアはニッケルメッキでカラーリングは
ヴィンテージ・サンバースト、ファイアーバースト、
ヘリテージチェリーサンバースト、シーフォームグリーンの4色から
選択可能です。
レスポール クラシック ファミリーでは異彩を放つ機種で
ギブソン社的には気合を入れたモデルに感じますが、
モダン過ぎるスペックに賛否両論の評価でトラッドなスタイルが
好きなギタリストには、あまり受け得れられていない様ですね。
ただし、モダンな仕様な割りにはピックアップは
57クラシックとヴィンテージテイストの強い対比も面白い
タイプのモデルとも言えるでしょう。
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