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ギブソン・SGスタンダードの年代別の特徴と音の違いはコレ!



ギブソン SG
Photo by John Tuggle

どうも、指1ギター管理人です。

今回はギブソンSGスタンダードの誕生の経緯と
年代別のスペックの違いや音の特徴を
まとめて見ようと思います。

主にギブソンの代表機種である
「レスポール」シリーズとの違いやフェンダーのギターとの
違いに関しても考察していきます!

ではでは、早速いってみましょう!



レスポールとSGの違い!

ここからはレスポールとSGの違いと
エレキギターとしてのSGの特徴をメインに解説していきます!

SGスタンダード誕生の経緯とモデル名の移り変わり!

ギブソンと言えばレスポールと言う程に、
このメーカーの代表的なモデルのエレキギターと
なっていますが、

実は、このレスポールの後継機種として
時代のトレンドを掴もうと試行錯誤を繰り返し開発された
エレキギターこそが「SG」なんです。

この「SG」の名称は1961年の発売当初から「SG」では無く、
レスポールの名称で販売されていました。

これはレスポールの産みの親とも言われる、
レスポール氏とのエンドース契約期限の問題で1963年から
レスポールの名を途中から排したと言われています。

この事から同じSGの形をしたギブソンのギターでも、
1961年~1963年はレスポールSGと呼ばれ、
それ以降は「SGスタンダード」と言う名称で販売されました。
ちなみに「SG」はソリッドギターの略と言われています。

要するにギブソン社としての「SG」の位置付けとしては、
レスポールのアップデートモデルとして考えていたわけなんですね。

SGはフェンダーを意識したモデル?

発売当初のヴィンテージのギブソンSGのレスポールとの
大雑把な違いを表でまとめると、

レスポールSG
ボディ材メイプルトップ
マホガニーバック
マホガニー
ボディ加工アーチトップフラットトップ
ベベルドコンター加工
ボディ厚44.45mm (マホ)
12.7mm(メイプル)
33mm
カッタウェイシングルカッタウェイダブルカッタウェイ
バインディングボディー&ネックネックのみ
ヘッド装飾Les Paul Model
シルクスクリーン
クラウンインレイ
ブリッジチューンオーマティック
ストップテイルピース
チューンオーマティック
トレモロ
ストラップピンボディ後方と
6弦側カッタウェイ部
ボディ後方と
ネックヒール部

となっています。
(年代毎の細かい違いは次の項目で記載します)

コレ以外の部分では、例えばピックアップは2ハムバッカー仕様で、
コントロールは3Wayトグルスイッチと2ボリューム・2トーンとなっており、
レスポール・スタンダードと変わらないですね!

パッと見て目を弾くのがヘッド部に入れられた
クラウンインレイと言う装飾はSGのみの個性ですが、
ネックのバインディングとローズウッド指板に入れられた
ディッシュ型のポジションマークも同じです。

レスポールのボディ材は、メイプルトップ&マホガニーバックに
ギブソン伝統のアーチトップ加工を施した非常に
手間ひまかけた楽器とは言え、一種の工芸品的な要素を
併せ持つギターでした。

一方、SGのボディーはマホガニーのみで、
トップ&バック共にフラットです。

レスポールシリーズではシングルカッタウェイが基本スペックですが、
当時先行して発売されていたレスポールジュニア・スペシャルの
ダブルカッタウェイモデルと同様に演奏性を考慮した
左右対称に近い形状のカッタウェイが採用されていますが、

実は、SGの場合は良く見るとツノの部分が6弦側のツノの方が
若干大きく、フェンダー・ジャズマスターやジャガーに採用された
オフセット・ウエスト・デザインの影響を強く受けたと
言われています。

管理人の個人的な意見としとしては、
ストラトキャスターのカッタウェイとホーン部を
コンパクトにした様にも感じます。

また、ボディ厚に関しては、33mm厚が採用された
極薄のウルトラシンボディーとなっています。

レスポールジュニアやスペシャルが44.45mmと言われていて、
スタンダードやカスタムなどはトップに12.7mmのメイプルを貼り付け
アーチトップに削ります。

SGに関してはエッジ部にはベベルド・コンターと言われる
独特な加工が施されていますが、
こちらも左右対象では無くピッキングをする右手が
回り込む側が大きく削られています。

また、座ってギターを演奏する時に抱えやすい様に1弦側の
コンターも絶妙な形状で削られています。
この辺りの木工を見る限り、ただ単にコスト削減で量産体制に
移行した訳では無く、ギブソンの木工に対する姿勢を
うかがい知る事ができるでしょう!

また、この身体にフィットする形状は、
ストラトやジャズマスターなどフェンダーのコンター加工にも
通づるものがある様な気もします。

ちなみにボディ厚に関しては、
フェンダー系でもテレキャスターが45mm、ストラトキャスターが44.45mmで
ボディーが薄いと良く言われているムスタングですら38mmである事を考えると、
やはり極薄ボディーだと言えるでしょう。

これらを見ると、ギブソンとしては
かなり画期的な変更でフェンダー社のギターの良い
部分を取り入れたと言えなくも無いと思いますが、

1958年にギブソンから発売されたフライングVの
厚みが38mmだった事からギブソン社の中では軽量で
演奏性の高いギターを追求し完成した一つの形だったのかも
知れませんね!

何にせよSGの発売で、レスポールの欠点の一つ、
とも言われている重量の問題が解消され、
薄く軽量で取り回しの良いギターがギブソン社から
発売された訳です。

ネックに関しては、マホガニーにローズウッド指板という、
ギブソンの多くのギターのスペックですが、
ここでも演奏性を極限まで高める為に最終フレットまでが
ボディーから離れた構造のカッタウェイとなっています。

この構造はハイポジションの演奏性はとても高いのですが、
反面ネックとボディーの接合面積が少なく強度を上がる事が
難しく様々な工夫で克服しています。

ネック自体はボティーバックとサイドの3ヶ所から
支える形状になっていて、更に接地面積を増やす為に
フロントピックアップをブリッジ側へ移動させたり、

ディープジョイントの様なフロントピックアップの
ザグリ部分のかなり深いところまでネックの材が入り込んだ
組み上げ方法など相当気合の入ったジョイント部となっています。

ボディーやネックの木工部にも、
これまでのギブソン路線とは違った方向性を示した
SGスタンダードですが、

ブリッジ部分もトレモロユニットが標準装備と言う
完全にフェンダーを意識した攻めた仕様になっています。

ただ、フェンダー・ストラトキャスターに搭載された
シンクロナイズドトレモロの様な過激な音程変化を得ることは
難しいのですが、

ギブソン社のギターとしては大改革だったと言っても
過言では無いと思います。

恐らくフェンダーのストラトキャスターやジャズマスターの
セールス的な成功に目をつけたアップデートだと考えられますね。

ただ、ヴィンテージのSGではトレモロユニットが装備された
モデルが多く見られますが、現行品やプロの愛用するヴィンテージでは
ブリッジはチューンオーマティック&ストップテイルピースを載せた
モデルを使っているプロが多い気がします。



SGのスペックと特徴、年代別

1961年~1963年 レスポールSG期

前述した通り、レスポールの後継モデルとして
レスポールモデルの名称で販売されていた時期の
SGシェイプの期間が1961年~1963年、下記が大雑把な特徴です。

ヘッド角度17度
ナット幅43mm
ペグクルーソンデラックス 320VP
2コブ・シングルライン
トラスロッドカバーワイドベベルにレスポールと記載
トレモロ・ユニットサイドウェイ・トレモロユニット
ピックガード5プライ5点どめ
ピックアップPAF x 2
金属パーツニッケルメッキ

現代でもレスポールSGと呼ばれる由来となっている
「Les Paul」の刻印がワイドベベルと呼ばれるブラックとホワイトの
2プライのトラスロッドカバーに刻まれています。

また、この年代の最大の特徴は、
サイドウェイ・トレモロユニットが
搭載されている事です。

2本のバネで支えられたテイルピースを
アームを動かす事で音程変化を得るという
機工ですが、

レトロな見た目通りの使い勝手の悪さと
ヴィブラート効果の弱さからか
あまり、人気の高いトレモロユニットではないですが、

ゴツい金属パーツのルックスのインパクトや
重量がサウンドへ与える影響からか、
この年代のモデルに拘るマニアも居るそうです。

とは言え、ユーザーから不満の声が上がったのか?
1962年には早々とトレモロユニットに
ショート・ヴァイブローラと呼ばれる短いタイプの
板バネ式のトレモロユニットが

クラウンインレイが施されたゴツいエボニーで
支えられたモデルが導入されます。

↑1962年のギブソン・SGスタンダードの映像です。

レスポール・スタンダード同様の
チューンオーマティックとストップテイルピース仕様と
ビグスビーB-5がオプションとして選択可能でした。

ピックアップに関しては、
オリジナルPAFと呼ばれる「PATENT APPLIED FOR」の
文字のデカールが貼られた「P-490」が2つ搭載されています。

また、カラーリングとしては、
レギュラーラインではチェリーレッドが採用されましたが、
ホワイトやブラックの塗り潰しの、

ソリッド感のあるカスタムカラーの個体も、
かなりレアながら混在している様です。

1963年~1965年製 SG期

モデル名からレスポールの名が排除され、
正式にSGになるのが1963年からです。

これに伴いトラスロッドカバーから
レスポールの文字が抹消され無表記となります。

1965年からはトラスロッドカバーが
ナローベベルと呼ばれる3プライで白い縁取りの部分が
狭いタイプへと変更されます。

木工部分での大きな変化として、
1965年からヘッド角が17度だったのが、
若干ですが緩い14度へと変更されます。

ペグに関しては、レスポールSG期と同様の
クルーソンデラックスですが通称「ダブルライン」
と呼ばれる二列の刻印でGIBSON・DELUXEと表記されています。

また、トレモロユニットがボディーの後ろ半分位を
金属のプレートで覆われたロングヴァイブローラーに
1963年辺りから変更されます。

アームのハンドル部分がプラスチックになったり、
とルックス的にも大きな変化が見られますね!
ただ、トレモロユニットに関しては、

ヴィンテージの個体だと、この年代でも、これまでのタイプも
混在している様ですが、オプションなのか?
所有者が改造したのかは不明です。

サイドウェイトレモロと比較すると
薄く軽い金属板なので多少、サウンド面への
影響はあるかも知れませんが、

そちらよりもピックアップが1963年以降からは、
「ナンバードPAF」と呼ばれるパテントナンバー2737842が
印刷された「PU-490」になった事の方が音への影響は
ある様な気もします。

他にも細かい変化ですが、ピックガードを
固定するネジが一本増え、1965年からは、
ニッケルメッキだったハードウェアはクロームになり
金属パーツの質感が変化しています。

動画では経年変化で緑がかった色に見えますが、
ペルハムブルーと言う淡い青色のカラーリングは、
1965年以降のモデルからチラホラの見かける色です。

個人的にはSGと言えばチェリーレッドカラーが
定番ですが、地味な木目のマホガニーは、
塗り潰しやメタリック系の塗装も結構好きだったりします(笑)

1966年以降 ラージピックガード期

1966年以降も細かい変更が施されますが、
ルックス的に一番大きな印象変化をもたらしたのは、
ボディーの大半を覆ったラージピックガードの採用でしょう!

SGのダブルカッタウェイのシェイプと似た形の
ダブルウイングの形状はバッド・ウイングとも言われていますが、

AC/DCのアンガス・ヤングをはじめロックなイメージの
SGと言えば、このルックスと言う印象を管理人は持っています。

これに伴いピックアップの固定方法もエスカッションでは無く
ストラトキャスターの様にピックガードから吊り下げ方式になり、
サウンド面でも大きな影響を与えたと言われています。

ちなみに、1968年からのピックアップは、
「T-トップ」と呼ばれるボビン部にTの刻印が
されたタイプが見られる様になります。

実際のヴィンテージ市場では、
スクウェアウィンドウのタイプとT-トップのいずれかが
搭載されたモデルも見られる様ですが、

過渡期によるものか?後にピックアップ交換が
されたものかは判断が難しいところですね!

現状ではPU-490ことPAFピックアップもギター同様に
オリジナルが高額で売買されている事もあり、
製造年が比較的若い個体にも、

古いピックアップが搭載されている場合もある様なので
ヴィンテージギター購入の際は注意が必要ですね!

他には60年代後期のSGには、3ピックアップにも
対応できる様にフェンダーなどでも見られる、
所謂「弁当箱キャビティ」と呼ばれる、
一つの大きなザグリが施されたモデルも見られる様になります。

ネック部では、1967年にナット幅がスリムな40mmへ変更され
それに伴いヘッド幅もスリムなタイプが混在しだします。

また、ネックのジョイント部は年を追う毎に、
段差やつなぎ目が滑らかになり、より演奏性が高められた
木工加工へと進化していきます。

1968年以降にはレスポール・カスタムと同様に、
「Gibson」の「i」のドットが無いモデルが散見される様になり、
1969年以降に1Pマホガニーだったネックが、
強度を確保する為か?3ピースネックが見られる様になります。

60年後期のカラーリングに関しては、
レギュラーカラーのチェリーレッドにウォルナットが
追加される事になります。

1972年以降~

1970年まで製造されたSGスタンダード含む
SGシリースは最上位機種のカスタムを除き1971年には、

  • SG デラックス
  • SG プロ
  • SG 100(200)

の3つのモデルに変更されます。

SGスタンダードの仕様を受け継いだのは
デラックスなのですが、

最も大きな仕様変更はボディーから殆どの部分が
飛び出していたフィンガーボードが、
2フレット分ほどボディーに食い込む形状になります。

この変化はSGの若干ローポジションが遠く感じる
プレイヤーやヘッド落ちに悩むプレイヤーには
好評だった様ですね!

この仕様変更によって、フロントピックアップと
指板エンドの隙間がほぼ、接触する事になります。

また、ルックス的にも大きな変化としては、
レスポール風の三角形に近い形状のピックガードと
ピックアップカバーに刻印された「Gibson」の文字です。

ピックアップに関しては「PU-490」の
この年代であれば、「T-TOP」期のモノだと
推察されます。

他には、コントロール系統が
セミサーキュラー・コントロールプレートと呼ばれる
一枚の金属板にまとめられていたり、

ベベルドコンター加工の一部が省略されていたり
細かい変化ですが、指板のポジションマークがディッシュタイプから
スモールブロックインレイへと変更されたりと、
コストダウン型の大量生産体制が露骨にでたスペックとなっています。

ただ、ベベルドコンター加工に関しては、
年を追う毎に徐々にシャープに尖った感じが薄れ、
初期と比較すると年代毎にシェイプは微妙に違っていることから
ギブソン的には既定路線だったのかも知れませんね。

これらの一部の要素が不評だったのかは分かりませんが、
1972年には通常のSGデラックスの名称に戻ると共に、
コントロールパネルは廃止され、ベベルドコンター加工が
復活する事になります。

ピックガードに関しても原点回帰なのか?
1960年代前半に近い形状の小型の
3ポインテッドピックガードが再び採用されました。

このSGスタンダードの亜種(?)とも言える、
SGデラックスと呼ばれる機種はほんの1~2年のみの
非常に短い製造期間となりましたが、

ネックジョイントの形状に関しては、
以後、この形状が継続されることになりました。

また、70年代のSGスタンダードのブリッジには、
チューン・オー・マティックまたは、
オクターブピッチ調整幅の広いワイドトラベラーブリッジの
いずれかが採用されているモデルを見る事があります。

トレモロ・ユニットに関しては、
ビグスビーが搭載された機種がビンテージ市場でも
散見されますが、

年を追う毎にチューンオーマティックと
ストップバーテイルピースの個体が増えてくる
印象です。

他にも1970年代中期以降のモデルだと、
リアピックアップもブリッジ側へ若干、移動されていたりと
細かい変更は継続的に続いていた様です。

この仕様変更で、元々レスポールと比較して
抜けの良い明るいサウンドと言われているSGですが、
更に、その個性を強めていると言われています。

また、ヴィンテージ市場を見ていると、
エボニー指板やゴールドハードウェアなど、
SGカスタムのパーツを流用した様な機種を見かけたりと

カスタムオーダーなどを受けていたのか?
かなりレアなモデルを稀に見ることもあったりするので、
カタログスペック以外の個体も少ないながらも
製造していたのかも知れませんね!

↑はギンギンのロックサウンドを奏でる1975年製の
Gibson・SGスタンダードです。ハムバッカーの太さを持ちつつも
抜けの良いサウンドが印象的ですね!



まとめ

如何でしたでしょうか?

以外に年代毎のスペックの違うSGスタンダードですが、
時代背景的にも音楽のジャンルや音響機器の進化が
激しい時代だった事も関係しているのでは?
と管理人は考えています。

 



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