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アルダー材とバスウッド、音の違いと見分け方!

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ストラトサンバースト

どうも、指1ギター管理人です。

今回はエレキギターのボディー材として
人気の高いアルダーと、

比較的安価なモデルに使われている事の多い
バスウッド材の違いと
見分け方について解説しようと思います。

自分のギターがアルダーかバスウッドか
良く分からない時はこの見分け方を参考に
して見て下さいね!



音の特徴と傾向!

ここからはアルダーとバスウッドの持つ、
一般的なサウンドイメージと、
管理人が実際に感じた材の印象を
語っていこうと思います。

アルダー

アルダー

1960年代のストラトと言えばアルダー!
現代でもストラトキャスターのボディー材として、
最もポピュラーな木材です。

シングルコイルとの相性が良く、
アッシュ材と並び、
フェンダーを象徴するエレキのボディー材と
言えるでしょう。

一般的には中音域にピークを持ち、
粘りのある枯れたサウンドが特徴
と言われ、
管理人の主観ではブルージーな
サウンドと相性が良いイメージです。

また、アッシュやマホガニーと比較すると
レンジが狭いと言われる事もありますが、

ギターにとって美味しい帯域に
寄った音作りがしやすい印象です。

もちろん、ギターの設計によって様々な、
ジャンルで実際に使われているので、
素直で守備範囲の広いボディー材と言えるでしょう!

更に明るいサウンドキャラクターや
音の伸び、ゴージャスな見た目を狙って
トップにメイプル材を貼って使われる場合も
あります。

日本で見られるハンノキとは、
殆ど同じ木と言える位に近い特性を持っていて、
国産メーカーのMomoseから販売されている
和材を使用したモデルで、

ハンノキボディーで楓ネックのストラトを
弾いた事がありますが、
確かに違和感を感じる事はありませんでした。

木材の特性としては、
軽量で柔らかく加工性も高い事から、
入手もしやすい王道のギター材と
言えるでしょう!

バスウッド

バスウッド

Photo by Roman Guitars

一般的には安価なギターのボディー材として、
イメージが定着しているバスウッドですが、

実はハイエンドギターの中でも
特に高級感のあるイメージのブランドである、

Suhr(サー)やTom Anderson(トムアンダーソン)の
カスタムモデルでもあえて採用されている事があります。

バスウッド自体は安価な木材で入手しやすく
軽量で加工もしやすい事から
アルダーの代用材として捉えられている向きも
あるそうですが、

サウンド特性はアルダーとは違い、
ピークが無くフラットなサウンド傾向を持ち、
特徴が無いのが特徴
と言う木材です。

このフラットな特性を利用して、
ピックアップや搭載するパーツによって
ビルダーが持っていきたい
音の方向性に特徴を付けていく事も可能だと
言われています。

また、バスウッドは確かに安い材ですが、
安いから音が悪いと言う訳でもありません。

天然物である木材は当然、個体差も
ある訳なのですが、

更に木材には等級と呼ばれる
木目や重量・木の節などによる
選別によってランク分けがされます。

等級以外にもギタービルダーの
目視や木を叩いて響きを確認したりして
材の良し悪しを見分けて
セレクトする場合もあります。

ここまで手をかけて、
セレクトした材で優秀なビルダーが
製作したギターであれば、

自分の好みの音の方向性であれば、
バスウッドでも良いと思える音が出る
ギターは沢山あると思います。

 

バスウッド=音が悪い

 

と言うイメージは恐らく、
安価で調達のしやすいバスウッド材なので、
粗悪なギターにも多く
ボディー材として採用され、

そう言うギターを実際に所有したり
試奏した人が多くいるからだと
管理人は考えています。

管理人自身もバスウッドボディーの
ギターを過去に所有した事は何度かありましたが、
確かにあまり良い印象は持って無かったのですが、

知人の所有するトムアンダーソンの
ストラトシェイプのギターを触らして貰った時に
感動的な程に音が良かったのですが、

聞いてみるとメイプルトップの
バスウッドボディーでした。

また、リペアマンの知り合いに聞いた話だと
バスウッドに限らず軽すぎる材は
低音の締りが無い事が多いらしく、

特に重量の軽い材が多いバスウッドにも
そういう傾向が当てはまるのかも知れないですね!

なので、トム・アンダーソンは固くて重いメイプルを
トップに張って使っていたのでしょう。



見た目の特徴と傾向!

アルダーとバスウッドを見分ける為に
見た目の違いを考察してみましょう!

アルダー

派手な木目は持たず、地味な見た目がアルダーのルックス的な特徴です。
アッシュの様に太い導管の木目や、
メイプルの虎杢の派手な印象も無いですが、

優しい木目と杢が出た場合も
細めで目立たない個体が一般的です。

バスウッド

サウンドと同様に見た目にも
全く特徴が無いのがバスウッドの特徴です(笑)

アルダーも控えめな木目ですが、
更に地味で目立たない印象
です。

アルダーと比較すると殆ど何の杢が出ないのが
バスウッドの特徴です。

ただ、アルダーにもバスウッド並に
地味な見た目のモノがある事から
見分けが塗装面からは
見分けがつかない場合もあるでしょう!

その場合は以下の方法をお試し下さい。



より確実に見分ける方法!

ここからは、どうしても自分のギターが
アルダーかバスウッドが分からない場合に
ガチで見分ける方法を解説します。

無塗装部分を目視!

ネックポケット

Photo by Tim Patterson

アルダーにしろバスウッドにしろ、
シースルー系よりも塗りつぶし塗装の事も多く、
まずは、塗装がされていない木部を確認します。

具体的には、

  • ネックポケット
  • キャビティー

のどちらかになると思います。
塗装のされていない木部を確認して、

色味が薄く白っぽい場合は
バスウッドの可能性が高い
です。

アルダーは色味にバラツキがある事が多いですが、
肌色っぽかったり赤味があったりと、
バスウッドより色味を持っている事が多いです。

無塗装部分を触ってみる!

アルダーも柔らかく加工しやすい木材ですが、
バスウッドは更に柔らかい個体が多いと言われています。

バスウッド材のギターでは、
ネジを強く締め付けすぎると木の繊維が
潰れてしまい、

ネジ穴がダメになってしまう事がある位に
柔らかい木材だと言われています。

この性質を利用して無塗装部分を
指で触って軽く押してみると良いでしょう。
表面が柔軟にグイグイと動く様なら、
バスウッドの可能性大です。

バスウッドはアルダーより寿命が短いギター?

バスウッドボディのギターは材の柔らかさが原因で、
ブリッジを固定するネジやストラップピンなどの穴がガバガバになって
壊れてしまったという意見をネット上で見たりもしますね。

なので、バスウッドのギターは寿命が短くなりがちと言われる事があります。

ですが、現在ではバスウッドのように柔らかい材にも対応した
ネジなどをギターメーカーは使っているらしく、そういった企業努力もあり、
特段寿命が短くなるという事は無いという考えが一般的です。

管理人もバスウッド材の激安ストラトを使って改造しまくりましたが、
特に耐久性には問題を感じることは無かったですね。

ギターの寿命は、ギターの材や加工精度にも寄るとは思いますが、
所有者の扱い方や、予期せぬ事故的な破損の方が影響としては大きいと
管理人は考えます。

重さを図ってみる

アルダー・バスウッド共に軽量な個体が
多い木材ですが、

バスウッドの方が軽量な事が多いと言われています。
重量のみで単純にアルダーと比較して
確実に木材の種類を見分ける事は難しいですが、

前述した方法を試し、根拠の後押しとして、
重量も参考にすると良いのでは無いでしょうか?

ギターの型番を調べる

自分の持っているギターの型番を
調べカタログやメーカーサイトから
スペックを調べると、
使われている材やパーツがたいてい記載されています。

ただ、カタログには載っていない
スペックである場合もあるので、
これも根拠の後押しとして見るのが
良いかと思われます。

経験豊かなリペアマンに見てもらう

実は管理人の持っているバスウッドボディーの
ギターはこの方法で材が判明しました。

過去にボリュームのガリがどうしても
取れなくなりリペアショップに
修理を依頼した際に、

全体的な調整も軽くお願いしましたが、
その時にネックも外したらしく修理完了後に、

「これってバスウッドボディーだね~」

と言っていました。
ボディー材を調べる為にリペアショップに
わざわざ出すのは現実的では無いですが、
修理や調整のついでに見てもらうのが
良いのでは無いでしょうか?

毎日、たくさんのギターを触り木工加工を
されるリペアマンならパッと見れば分かる方が多いはず。

まとめ!

如何でしたでしょうか?

バスウッドは音が悪いから安いと言うよりは、
安い木材なので、低コストのギターに採用されているケースが
多い木材だと分かって頂けたかと思います。

また、ギターのボディー材が
音質に影響を与えるのは紛れもない事実だと
思いますが、

逆にボディーが○○だから絶対に
良いとか悪いと言うことは無いと思います。

特にエレキの場合は全体の構造や設計以外にも
ピックアップやサーキットによる、
積極的な音作りも可能になりますので、
ギターサウンドはバランスと考えて頂ければと思います。

特に初心者の方はギターを選ぶ際にバスウッドだからと
必要以上に避けなくても良いでしょう。

もちろん、予算的に余裕があればアルダーやアッシュ、
マホガニーバック&メイプルトップの材で構成された定番の
ギターを手にするのが良いです。

ですが、最初の一本は材や音よりも見た目で選ぶのも良いですよ。

 

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